2016年11月29日火曜日

ONI Wiki改編

もう何ヶ月も前の話だが、oniindustry.comのドメインが期限切れになり関連サイトが全て接続不可能になったことがある。当然、ONI Wikiも繋がらなくなった。
このWikiに掛けた時間は、EVE自体を遊んでいた時間よりも確実に長い。焦った私はあの手この手でkushanarさん(ONI Industry設立者)とCOさん(ONI Industry及びVox Populi.のIT担当)にリアルで連絡をつけ、多大な迷惑をかけ、再度ドメインを更新してもらった。
その時は既にONIもVoxもなく、お二人ももうEVEからは離れていた。私一人がONIの名前を使い続けている状態だった。

Wikiのサーバー移転を考え始めたのはその時からである。それから私はEVE内でコープを転々とした。SAKUMAに所属していたときには、SAKUMAのリソースを使ってSAKUMA Wikiにしないか、という話を持ちかけられもした。けど、個人的にしっくり来なかったのでその選択肢を取ることはなかった。
そんな中、仕事で東京の方に行く機会があり、思い立った私はCOさんにリアルで会ってきた。色々話をした中で、「一度自分でサーバーを借りてみて、Wikiを展開して、どういうふうになっているか見てみたらどうか」ということになった。ここで私は、自分でサーバーを借りWikiを管理することを選んだ。

今までのONI WikiのデータをCOさんから受け取り、私のサーバーに適応させていく作業は思いのほか手間取った。私自身がサーバーに手を出すのが初めてというのもあったが、ちょうど仕事が忙しくなりあまり長い時間が取れなくなったのも原因だった。
そんな中で、このようなツイートを目にした。
あのJPWikiが、元は個人Wikiだった、というのである。
あのWikiは今でこそ過去の遺物と化しているが、アップデートの対象になっていない内容に関しては未だに信用できる。私はなんやかんやで今でも参考に見直すことがあるが、初心者には到底おすすめできない。そんな存在ではあるが、やはり敬意は持っている。
そしてその時思いついたのが

「このもはや私の個人Wikiに近いONI Wikiを、第二のJPWikiにしよう」

ということだった。


そして私は実行した。


最初こそ冗談めかして「NEKO Wiki、JPWikiを超えるさいきょうのWikiを作る」というスローガンで始めた計画だったが、Japanの名前を背負わせることになるとは、当時の私は思っていなかっただろう。
でも、最高のEVEの日本語Wikiを作るという理念に変わりはない。あとはそれが、Japanの名に恥じないようにするだけである。
名前は変わるが、私のやることに変わりはない。

2016年11月1日火曜日

2013/06/02のログ

3年前の6月の、とある人物の発言のまとめ。
※私の発言ではありません。


本日は、ミリヲタ向けギルドマスターにしか役に立たない戦略講座になります。
物好きだけ来てね!

では、講習を始めます。
今日の講習ですが、主にギルドマスターだとかMMORPGでの組織運営者向けの内容です。
前半は、私が10年ほどやってきた「初心者ギルド」「商業ギルド」「戦争ギルド」での経験をまとめたもの、後半は、歴史マニアとしての面も合わせたミリタリー色の強い「現実のノウハウをどうゲームで活用するか?」の実例です。
特に即効性がある役立つ話ではないので、雑学ネタ的に聞いておいてください。

まず私の前歴を知らない人も居るのでそのあたりから始めます。
私は世界で初めての本格的なMMO「ウルティマ・オンライン」の元プレイヤーです。その後は、あちこちのMMORPG、シミュレーション、FPS、アクション等をプレイしていて、ゲームボーイ(初代)から最近の海外PCゲームまで幅広くプレイしているゲーマーでもあります。
NAVY FIELDと呼ばれる海軍ゲームの時に、初代ギルドマスターから引継ぎを行ったのを最初として、以降、MMORPGでの初心者サポート(マビノギでのIBC講習など)を中心に、ギルドマスター業をやっています。
商業ギルドは、初心者ギルドで「装備のレンタルサービス」を始めて財源不足で失敗した時に、組織に金を持たせるにはどうすればいいか?というアプローチで始め、以降転売や交易、卸売りを中心に行っています。
戦争ギルドは、ブラウザゲーム「トラビアン」や「ドラゴンクルセイド」が出た頃に、スパイ関係や戦争指導を主に行っていました。
私の特徴として「組織拡大」「新人勧誘」「宣伝」「事務や連絡」を得意としますが、直接的な「戦闘能力」や「指揮能力」はそれほど高くありませんので、個別の戦闘についてより、戦略的なものが中心となります。基本的に勧誘と教育で大組織作って、事務処理能力で全部管理し、大兵力でごり押しするのが私のやり方です。
以上が私の前歴となります。


さて、まず新人勧誘についてですが、
皆さん他のMMORPGですと、EVEと違い「シャウト」が勧誘の中心となっています。
『新人メンバー募集!ギルド「~」あっとほーむな職場です』
こんな感じのやつですね。
皆さん人の多いMMOを経験しているならわかりますが、ある程度の組織が複数あると、
新人勧誘が毎日・常時流れている状態となり、見ても興味を持たなくなります。
こういった場合、「ギルドに入りたいと思っている人」が「たまたま目に付いたギルドに入る」という事が多いですから、こういった状態では、ひたすら連呼するのが一般的な勧誘戦略となります。
当然、参加者が増えるほどログ流れが激しくなり、酷い場合、シャウトの表示をOFFにする人が増えます。
よく新興ギルドで言われる「勧誘しているけど人がなかなか集まらない状態」ですね。
この条件で勧誘した場合、もしギルドの詳細が見られるならば、大手が圧倒的に有利となります。
こういった環境では、他と違う事をやる、リアルでもよく使われるビジネス用語である「差別化」がとても重要です。
もちろん、連呼も同時併行でやると良いでしょう。
例えば、WindowsにデフォルトでついているIME 辞書というものがありますが、
読み:zzz|変換:ギルド「ブラック企業」では、馬車馬のように働く社畜新人を募集しています
と登録すると、いちいち毎回タイピングしなくてもzzzと入力して変換>シャウトすれば、簡単に連続で発言できます。
私はz1、z2、z3と複数のタイプを辞書登録して、内容に変化をつけるようにもしていましたね。
TVのCMでわかりますが、人間は過去に見たものは無意識で内容を見なくなりますから、同じ内容にしない事はとても重要です。

さて、「差別化」についてですが、
一番簡単な方法は、よそがやっていない事をやることです。
例えば少人数路線でいいなら「PKギルド」というのもありですし、もっとやっているところが少ない「商業ギルド」もおすすめです。
「商人が集まったギルド」ならありますが、「組織として商売をするギルド」というのは、
「現金や物資の管理をどうするか?」
「実質的にタダ働きさせて搾取する形「ではない」商売はどうやればいいか?」
ゲームに対するある程度の理解とビジネスアイディアが出てこない人には難しいので、あまり一般的ではありませんし、興味のある人が簡単に集まります。
また、私が得意な「初心者ギルド」という看板は、この中で特に初心者に対して最大の勧誘効果を持ちます。
ただし、何度も何度も、1年でも2年でも同じ内容を繰り返し教えられる人が必要ですし、初心者ギルドを名乗ってサポート体制が皆無だと、多くの場合逆効果になります。
「差別化」は勧誘にとても効果が大きいですが、その分組織に他と違ったクオリティの高い活動が求められます。
「まったり」しか活動がないなら、素直に少人数で仲良く知り合いだけでやりましょう。

これは軍事学において、人類が長い年月をかけてわかっていることですが、
1人の人間は最大でも10人ぐらいまでしか目が届きません。
中国や日本では「十長」などと呼ばれるのが最小の1部隊単位、西洋では「班」「分隊」「騎士と従士(見習いのこと)」を中心とした4~8人が一般的です。
つまりギルドマスター1人だけであれこれやる場合、10人を超えると目が届かなくなりはじめ、私の経験から言うと20人を超えると活動内容がスカスカになり始めます。
私は三国志的な表現をすると、戦20、知60、政60といった感じで事務処理能力が高いのと、活動時間のほぼ全てをレベル上げではなく、チャットとメールにつぎ込んでいるので、1人で最大200人まで管理した事がありますが、やはりきっちり目の届くようにとなると20人ぐらいが限界となります。
私もブラゲーに進出したあたりで「1人でやる限界」に到達し、いかに権限を他人に分散させるかが重要になりました。
このへんは後ほど触れます。

以上の事から、管理能力がなかったり、明確な活動目的の中で大人数が必要でもない限り、組織を大きくする必要はありません。
かつでイギリスが地球上の陸地の実に1/3 を支配していた事がありますが(大英帝国)、交易や植民地で得た利益は、ほとんど「管理するコスト」で消えており、反乱があると赤字だったようです。
組織を拡大すると「管理コスト」が見えない形で発生して、大体日本人ギルドの「大手」で多い例ですと、特定の「いい人」がこれを個人で負担していてくれて、その人の精神的な限界に達した時、その人が引退し、ギルドが崩壊するパターンが多いです。
この時、引退した原因だとか、酷い場合だと~ばっかりに~させて!と言って引退しますから、それをきっかけに日頃の不満が爆発して崩壊するパターンが多くなっています。
私が知る限り、日本人ギルドの崩壊(衰退ではない)理由の大半は、無理に組織を拡大して、管理コストの負担を分散する仕組みを作れずに、特定個人の負担が限界に達したからです。

身近な話として猫社の話をしましょう。
NEKO社は、2011年11月に「マインクラフト」というゲームから10人程度で移住しました。
私の中で

  • 初心者サポートを本業とする
  • ヌルセクでも何でも自由に遊べるようにする
  • 日本語によるEVEを普及させる

までは決まっていましたが、実のところ、「大量の教官と資金源を持つ」初心者ギルドと商業ギルドのハイブリット組織というのはNEKO社が初なのです。
その為、まず20人程度「最初の教官、先輩」を育成するところから手をつけました。
ある仮想戦記小説家が作中書いていますが、
「部隊に助言してくれる先輩とはっきりした指示をしてくれる頭さえ居れば新人の戦死も減るよね」
と、あるように、組織には土台が大事です。
身近な例で言うと、日本語化直後に急激に大きくなった進撃社や、Dust514 の寿司社のような例は、事前に管理職となる人員を多数抱えておかないと、混乱状態のまま何もできずに終わる事が多いです。
VIPギルドのように手順や「常識」が共通化されていたり、たまに居るのですがとんでもないカリスマがトップじゃないと、こういった組織はまとまりません。
私にそんな特殊技能はありませんので、NEKO社では中核となる社員20名の育成からとりかかりました。

複数人に何かを教える場合、必要なものでも、優先順位の低いものはばっさり切り捨てて100行の内容を3行にまとめる事が重要となってきます。
例えばNEKO Wikiで私が執筆した原稿は、今掲載されている量の20倍ありますが、後から見直して、ここは必要ないなと削りまくっています。
可能であれば、人に教える時は箇条書きで、3行程度にまとめましょう。
長くなる場合は、1行毎に空行を入れるなどして読みやすく、重要な部分は文字を大きく、あるいは色をつけます。
ネトゲで人にモノを教える場合一番注意すべき点として「わからなくても、その事を言わない」ことが多いのです。
なので、わかっているつもりで話をどんどん進めていくと、中学英語につまづいた人が、英語まったくできないように、教える労力10時間かけて1時間分しか理解されていない、なんて事態が発生します。これはEVEの大手日本人コープでよく発生している状態ですね。
なので、人にあれこれ教える場合は細かく区切って、教えた内容を理解しているか、可能なら「実習」を交えて確認しましょう。
いきなりどっと10時間分教えるよりは、1時間教えて、20分実習してわかっていない部分を確認して、その点を補足してから次の1時間に進めたほうが効率は良いです。

さて、話が勧誘から少しずれましたが、全ての組織運営で共通する絶対普遍のポイントがあります。
「相手の顔を見ること」です。
その人が何という名前で、どんな人で、何をしたいのか、何が得意なのか、何をしているのか、理解することです。
これはリアルで他人とコミュニケーションをする時に、当たり前にやっている事ですから、やり方そのものは難しくないでしょう。
ただ、多くの場合、ネトゲでは、会った人とすぐ別れたりするので、特定個人をしっかり見ていない場合が多く、特に勧誘したり、組織運営をする時に、無意識レベルでメンバーの事を「駒の1つ」としか認識していない場合が多いです。
1人ずつでいいので、相手となるべく会話して、何でもいいから聞き出しましょう。
私が得意とした手法として、初期ダンジョンに弱めの装備で野良パーティーに参加して、1つ2つ助言しつつ、初心者と仲良くなってから、勧誘や宣伝にならないように、ギルドに関係する話が出た時に、
「~でこんなことやってるよ」
と雑談の中に組み込んで、意識的にギルドへ入るように誘導する手法を好みました。
この方法は少々時間と手間を必要としますが、相手の人柄を確認しながら、お互いに顔が見える状態でつきあいをするので、入る方も「知り合いのギルドに入る」つもりなので入りやすく、入れる側も「相手の人柄」がわかり、もし入らなかった場合でも人脈になります。
私が商業ギルドをやった時は、成長した初心者に商売の話を持っていって、
例えば、

  1. 革の素材を大量に引き取って必要なアイテムを売る。
  2. 薬草を大量に手に入る人へ、他の生産素材を供給して、
  3. その薬草をポーション調合トレーニングで使っている人に渡して、
  4. 薬を回収して小売商人に持っていく。

といった事をやっていました。今のはマビノギですね。
こういった人脈ができるのは、初心者サポートでの副産物です。
初心者ギルドは、まず土台に善意と自己満足がありますが、上手く利用すれば、そこから莫大な利益を得る事もできます。
必ずしも、自己満足の教えたい君で終わるものではないので、初心者と古参、教える側と教えられる側、双方の利益になる win-win の関係を作ることがとても大事です。

商売も交渉も、

  1. 相手を理解しようとする。
  2. 相手と自分双方が利益を得られるようにする。

この2点さえ押さえておけば、大半は上手くいきます。
日本語チャンネルで親切にアドバイスしてれば、そのぐらい丁寧に初心者をサポートしてくれるという宣伝にもなります。これは日本語チャンネルにCMをコピペするよりとても効果的ですし、ニコ動に宣伝動画を投稿するよりはるかに効果的です。
一般にMMORPGのプレイヤーには、宣伝というとTVや新聞などでよく行われている電通や博報堂のやり口をマネする人が多いですが、
ああいった方法は最近では効果がなくなりつつありますし(依然として重要ですが)、MMORPGという土壌には合いません。

ゲームをやっている人は、安定や損得だけではなく、「楽しむこと」に重点を置いていることを再確認しましょう。
そしてナポレオンが三男などを取り込んで大陸を制覇した時、彼らが飯なし、1日24時間行軍というブラック企業が裸足で逃げるような条件で死ぬまで奮戦したのは、「ほめられたいから」です。
ふと人生を振りかえると大半の人は思い当たりますが、他人から心の底より賞賛されたり、感謝される経験というのは、意外と少ないものです。
カリスマなんて必要ありません。
ただ目の前に居る普通の人と、普通に会話して、相手が人間であることを理解し、素直に話しましょう。
そして成果はほめて、感謝はしっかり伝えましょう。
誰でもできる極めて簡単なことです。
思い出せば、皆さんも小学生ぐらいの頃は誰でもできていたでしょう。ちょっと童心に戻ればOKです。
私だってアレですよ。最初のギルド引き継いだ時は、厨2病全開でトップらしいこと何もしてませんでしたし、初めの頃は、サービスは打ち出すけど金集める方法を考えてなくて失敗したり、寄付もらったのにそれを忘れていたり、メモつけていないから見落としが多かったり、同盟相手には戦争中に後ろから攻撃されるわ、情報がだだ漏れだったり色々失敗した上で、今こうやって上手くやっています。

組織運営は簡単です。
コケても絶対諦めない限りは、1000人から総バッシングされても、1~2ヶ月したら名前を変えてすぐ復活できる、そんなタフな人なら誰でもできます。
やってみるとわかりますけど、知っている人から批難されたりバッシングされるのは、とても胃に悪いです。私も20回ぐらい経験があります。
2chに晒されてバッシングされた経験なら、たぶん2chの歴史の半分ぐらいありますね。
ただ、そういった事は組織運営していると、ほぼ回避不可能です。
ただの一般人がゲームの上ではとは言え、他人に指示してあれこれ組織運営しているわけですから、100%全部上手くいくことなんてありません。
そんな事できる人は他人なんて必要ないでしょうしね。
そして1%の不満があれば、バッシングの理由としては十分なのです。
ただ、組織運営者にもしあなたがなった時は、それを「理不尽」「知らないくせに」と一言で片付けずに、なぜそのような不満が発生したのか、その根本原因を考え、日々改善してください。
これができなくなった時、組織は衰退を始めます。
最も強い種とは、大きな体や鋭い牙を持つ生物ではなく、変化に適応できるモノです。
ちなみに、太平洋戦争で日本はアメリカに「物量で負けた」という大きな勘違いが広まっていますが、根本的な原因は「変化に適応できなかった」柔軟性の欠如です。
あなたが変化しようとする限り、安泰ではありませんが生き残れることでしょう。
逆に、これは常識だからと頭使わなくなった時、死にます。

中略

まぁ私も永遠の18歳よろしくずっと存在してるわけじゃありませんから、NEKO社については、私が居なくても動けるように組織を作っています。
事実、1年前と違い、今では戦争は流れ作業のように処理されてますし、防衛作戦の時、私が不在でもあれこれ動けています。
あとは政治的な部分と、経理的な部分、人事的な部分を組織化すれば、私が居なくても動くでしょうね。その後もしばらくは必要でしょうが。

中略

まず、ここが一番大事な点として、ゲームで偉くても別に偉くありません。
社長なんて誰でもなれますし、権限と権威は別のものです。他人から評価されて初めて尊敬が得られ、それに権威がついてきます。
リアルで管理職やっている人に多いですが、

  • 権限を持つ=偉い=言う事聞いてくれる

と勘違いする人が多いです。
ゲームの組織では生活がかかっていないので、その気になればいくらでも無視できます。
転職リスクなんて、ほぼ0に近いですし、その気になれば別ゲームもありますからね。
つまり、横柄に振舞うのは、引退者の増加=部門やコープの衰退に直結します。
これは1でも言ったことですが、1人1人、相手が人間だと認識した上できちんと話しましょう。
酷くぶっちゃけますと、この1点だけ守れば、組織運営の現実とゲームの違いなんて、ほぼ埋まります。
ゲームでは、リアルより疎遠になりやすく、こちらの感情が相手に伝わりにくい、文章にしないと伝わらない。
ここをしっかり押さえておきましょう。

まーある意味簡単ですよ。

  • この日はこのテーマについて決定する
  • 担当者と関係者はこの人
  • 今日はこの人と重点的に会話する

こう決めて、1日時間を使えば大体解決します。

結論はその日で可能な限り出すこと。
会議なんかで日本人がよくやりますが、
明日に結論を先送りしたら、永遠に結論は出ません。
仮に延期する場合は~月~日に結論を出すと決めましょう。

それと、ゲーム上でよくやりがちですが、「誰か」は止めましょう。
要するに相手の事を見ていないのと同じですし、自分が返事しなくてもいいと相手に言ってしまうようなものです。
「必ず~さん~お願いできますか?」と用件を持っていくようにしましょう。
「誰か」という表現を使うのは、かなり広い範囲で希望者がどのぐらい居るか把握したい場合のみです。

  • 「誰かやってくれる」は「誰もやってくれない」
  • 「誰かお願いします」は「どうでもいいから誰かやれ」

とほぼ同義です。
相手を確立された個人として、きちんと見てお願いしましょう。
先ほどから何度も繰り返していますが、相手を見る これに尽きます。
もし見えないなら、その規模はあなたの手に収まらないものです範囲を狭くしましょう。
どうしてもやらないといけない場合は、「~できる人はいませんか?」と聞いてから、その中から「~さんお願いします」と持っていくとスムーズです。
まず技能として可能な人を知り、次に意思としてやってくれるか「個人に」確認するわけですね。
5人の組織でも、200人の組織でも、ここに変わりはありません。

では、前半まとめ

  • 相手のことを個人として見る、話す、理解する、お願いする。
  • 必ずしも大きい事は良い事ではない。規模と管理コストのトレードオフ。
  • 長期的な関係はお互いに利益のある関係から始まる。
  • 「誰に」やってもらうのかはっきりさせる。「誰か」は使わない。
  • ゲーム上の地位に権威はない、実績と活動が全て。偉ぶらないこと


中略

さて、兵站という概念の中にある「人を補給する」=「教育」を充実させられない場合、多くの場合負けます。
NEKO社は、去年より大きな勢力を持つにいたりましたが、一部にはヌルセクに進出しないのか?疑問に持つ人も多いと思います。
過去の傾向として、ヌルセクに組織全体を移動させると新人が減るのです。つまり「人員の補給」が途切れる恐れが長期的にあるわけですね。
この点を解決できない限り、うちがヌルセクへ直接進出することはないでしょう。つまり教育部門次第です。
単純な問題として、ガチで領土戦争やっているところに、突然初心者が飛び込めるでしょうか?
また、過去のヌルセクコープは「何をやっているのか」全部秘密にしているんですよ。つまり宣伝していない。行き過ぎた秘密主義の結果というわけです。
NEKO社が海外ニュースの翻訳をやっているのも、「将来的にNEKO社がヌルセクへ行った時に、ハイセクに残った日本人とヌルセクの距離を近づけるため」です。またそのための土壌作りです。
うちが去年ヌルセクの日本人コープと話した時も、この下準備で3年かかると言ってあります。
目先の即戦力ばかりに目が行っていて、そのあたりの「兵站」まで目がいっていないようですけどね。

実際に、PvPなどの戦闘現場に踏み込むと、多くの場合、視野が狭くなり、とにかく目の前の戦闘に勝てる兵力増強を欲しがる傾向があります。これは日本人に限りませんが。
しかし、長期的な視点に立つならば、しっかりと教育のラインを残して、それを拡大して少しずつ人を増やすのが正しいわけです。
もちろん現場指揮官クラスはそれでも良いですが、多くの場合、CEOと現場指揮官が一緒になっているのが日本人コープで、この弊害がモロに出ている形ですね。
確かに、優れたカリスマや指揮能力は大事です。
しかし、組織という視点では「長期的にベストでも、今は不利益のある選択」というのも選ばなければなりません。
うちの戦闘部門の赤字や、教育部門への莫大な投資。こういったものは、1年前のWH部門が毎月赤字たれ流して住人0だった頃と同様に、将来的に大きく恩恵を与えることでしょう。
うちの絶対的な方向として、超すごい指揮官が、華麗な戦術指揮をして勝つ、なんて戦い方はしません。
凡人がマニュアルを参考に、ある程度テンプレ化された戦術を選択して、当たり前に勝つのがベストです。
もちろん、それだけではつまらないですし、柔軟性に乏しいので、「戦闘部門」という形で、少人数の機動的な戦術の実戦研究も行わせています。
しかし、大きな枠としては「一般人でも超すごい人に勝てる」がうちの到達点です。
戦闘部から「手も足も出ない」と呼ばれるようなNEKOフリートに期待します。また、そのように組織化していくでしょう。
それはとても当たり前でつまらないものかもしれませんが、それを作ることはとても面白いことですし、「つまらないものを使って」「面白いこと」ができるようになります。
つまり使い方次第です。
皆さんには、凡人や初心者でもできるような、誰にでも楽しめる形での、NEKOを期待します。
本日の講習は以上とします。ありがとうございました。